こんにちは。かねのぷーさんです。
今回は『漫画 バビロン大富豪の教え「お金」と「幸せ」を生み出す五つの黄金法則』のレビューです。
本書は、1926年にアメリカで出版された「The Richest Man in Babylon」を漫画化したものです。
お金に関する本はたくさん存在するものの、この本が長年読まれているのは、
時代を超えても通用する、お金の不変の真理が書かれているからです。
今回はこの本で紹介されている、「お金を増やす7つの道具」について紹介していこうと思います。
お金持ちになりたければ、お金持ちが実践していることを聞き、自分も実践することが必要です。
100年近く前から存在するお金の真理を学び、現代の環境に合わせて行動していくことで、
お金に困らない生活を送ることができるようになると思います。
・お金の悩みを克服していくヒントにつながれば嬉しいです
お金を増やす7つの道具
収入の10分の1を貯金せよ
まずお金に困らない生活を送るためには貯金が不可欠です。
収入の10分の1を貯金を貯金するということ、つまり「先取り貯金」のことです。
現代でも広く認識されていることですね。
私も先取り貯金のメリットについて、記事を書いています
先取り貯金ができるようになると、無意識のうちに貯金の仕組みが出来上がるようになります。
たとえ収入の10分の1といえども、サラリーマンの生涯賃金が平均で約3億円であることを考えると、3,000万円を貯めることができる計算です。
夫婦共働きなら6,000万円を貯めることができますし、その6,000万円を年利3%で運用できれば、資産は1億円に到達することも現実的なものとなっていきます。
しかし、現代においても、収入の10分の1を貯金に回すことができない人が数多くいるのも事実です。
収入の半分だと結構ハードルが高いですが、10%や20%程度であれば、毎月の固定費の見直し、
コンビニ通いをやめたり、自炊などで貯金ができるようになるはずです。
かなりシンプルな考えではありますが、これは100年前から言われている不変の真理です。
ここをクリアできていない場合は、お金との向き合い方を今一度見直していきましょう。
欲望に優先順位をつけよ
人間の欲望はどれだけお金を使おうが際限なく溢れるものです。
欲しいものを手に入れたとしても、また別の欲しいものが出てきます。
欲望に素直に従ってお金を使い続けていくと、あっという間にお金はなくなっていきます。
なので、収入がいい人も、そうでない人も一様にお金を使い切ってしまうことになります。
収入の10分の1を貯金に回し、残りの10分の9で叶えられない欲望は諦めること
「先取り貯金」をして、残ったお金で叶えられない欲望は諦めること。
「欲しいものがあるのに我慢して、慎ましい生活を送らないといけないのか?」と思ってしまいますが、本質はそうではありません。
限られたお金の範囲で生活していくことを考えるようになると、「本当に自分が必要なものとは何か」について考えるようになります。
お金が足りなくなるのは、飲み代、娯楽費、装飾品など、必ずしも必要ではないものまで欲しがってしまうためです。
そのような物を手にしなくなったとしても、生活水準はほとんど変わらないはずです。
そして、自分が一番やりたいことのためにお金を使うことができるようにもなっていきます。
私も先取り貯金をして、支出を見直したところ、不要な支出がたくさん見つかりました。
余計な買い物が減り、部屋の中もだいぶすっきりしましたし、物への執着も少なくなったことで頭の中もだいぶすっきりさせることができました。
事実、本当のお金持ちは、お金の使い方もかなり合理的です。
総資産100万ドル以上の富裕層を対象にした調査によると、実際のお金持ちはフェラーリの保有率はとても少なく、靴や家具は修理して使い、中古物件に住み、家族との時間を大切にするという結果が得られたそうです。
また、マイクロソフトのビルゲイツも、飛行機はエコノミーで移動するようです。
理由を尋ねると、「ファーストクラスでも到着する時間は一緒だから」と答えたといいます。
欲望に忠実にお金を使っていけば、あっという間にお金はなくなっていきます。
自分自身の欲望に優先順位をしっかり立てた上で、お金を使っていきましょう。
貯めた金に働かせよ
本書では「定期的に金が入ってくる仕組みこそ、本物の財産」と述べられています。
これはロバートキヨサキさんの『金持ち父さん 貧乏父さん』でも述べられていた、「資産」の考え方に共通する話ですね。
一般的に「持ち家は資産」と思われていますが、定期的にお金を生み出さない限り、「持ち家は負債」だという考えです。
物語の中では、
金貨を10枚もっていた人がお金を貸して、利息をつけて返してもらった
受け取った利息も含めてまたお金を貸した、すると受け取った利息がさらに大きくなって返ってきた
という例を挙げて、貯めたお金を働かせることが説明されています。
現代でいうと、複利の力で資産額を伸ばしていく積立投資が当てはまると思います。
100万円を年利5%で運用すると、1年後は105万円になって返ってきます。
その利息のついた105万円をさらに年利5%で運用すると、2年後には110万2,500円になって返ってきます。
具体的には、米国や全世界型株式のインデックスファンドやETFなどを、再投資しながら運用してくことが、現代の私たちができる「貯めたお金を働かせる」手段になると思います。
私たち自身が働くだけでなく、貯めたお金にも働いてもらうことでお金持ちに着実に近づくことが可能となってきます。
危険や天敵から金を堅守せよ
大切なお金を守る上で大切な考えです。
100年前も今も、詐欺をする人、甘い儲け話を持ってくる人たくさんいます。
警視庁によると、下記の10分類されたものを「特殊詐欺」と呼ぶそうです。
家族が事故を起こした、還付金が受け取れると言ってATM操作をさせる振り込み詐欺、架空料金を請求するケース、価値のない未公開株や高額商材を購入させるケースなどなど、世の中にはたくさんの詐欺が存在し、その手口もどんどん巧妙化しています。
詐欺でなくても、連帯保証人の相談には十分注意が必要ですし、銀行担当者からの金融商品の勧誘、保険の勧誘など、あなたのお金を狙って迫ってくる人はたくさんいます。
本書では、「儲け話がきたとき、必ずその道に長けた人に相談すること」と紹介されています。
ですが、個人的には「お金のことは必ず自分自身で調べて、理解する」ことも重要だと考えます。
100年前と違い、Googleで検索すればすぐに情報が手に入る時代です。
ツイッターで有益なアカウントをフォローしておけば、日々情報をアップデートすることも可能ですし、関連書籍もたくさん販売されています。
良くも悪くもたくさんの情報にアクセスできる環境なので、お金に関わる話が来たときは、メリットとデメリットを理解し、リスクを調べ、掛かる費用、得られるリターンなどを調べ、自分自身で理解した上で判断していきましょう。
より良きところに住め
意外性があったのが、この「住まい」の話です。
「ただ安くて広い借家に住めればいいと思っている人があまりにも多い」
「住居は幸せな生活と密接に関わっており、その幸せは貯金を増やすモチベーションとなり、住居への支払いは心を豊かにする投資といえる」
と本書では述べられています。
確かに、住まいの環境は私たちの幸福度や満足感に大きく影響してきます。
最近では在宅勤務も浸透してきており、家で過ごす時間が大幅に増えています。
1日の大半を家で過ごす上で、快適な住空間は心を豊かにしていく要素となり得ます。
私も別記事で「住みたい場所」や「住まいの条件」を書いている通り、それなりの基準は持っています。
今の部屋は広くはありませんが、周辺が静かで、都心にも程よい近さなので、非常に満足しています。
もし、周辺が一日中うるさい環境で住むことになると、余計なストレスを抱えることになると思います。
「家賃が高いところに住め」ということではなく、自分自身が快適だと感じる住まいを選ぶようにすると、幸福感を感じながら生活を送ることができるようになると思います。
今日から未来の生活に備えよ
本書で、「毎月少しずつでもお金を積み立てていけば、老人になって動けなくなった自分や、自分が死んだあとの家族に蓄えを残すことができる」と述べられています。
現代でいうと、老後の資産形成のことですね。
今後の日本は、少子高齢化で人口がどんどん減少していきます。
人口構成も労働人口が減少する一方、高齢者の割合が高まっていくことになるので、老後資産の柱であった年金制度の行く末が懸念されています。
すぐに年金制度が破綻することはないにしても、受給額の減少、受給年齢の引き上げは今後もさらに進んでいくでしょう。
銀行金利はほぼゼロになり、企業年金、退職金も廃止される企業が相次いでいるので、老後資産が不安を持っているという方は非常に多いと思います。
そこでいま、注目されているのが「投資」です。
国も国民に自ら老後資産の形成を促すため、「つみたてNISA」「確定拠出年金(iDeco)」などの制度を整えています。
インターネットの利用で、国内株だけではなく、米国や海外の銘柄、投資信託、ETF、REIT、債券、仮想通貨など、幅広い投資商品を容易に運用できる環境が整ってきています。
また1株や100円から購入できる証券口座や、ポイントを使った投資ができるサービスも増えてきているので、大きな元手資金も不要となってきています。
複利の力で投資パフォーマンスを高めていくためには「時間の力」も必要不可欠です。
今日から安全性のある投資商品にコツコツと積み立てていき、未来の生活に備え始めていきましょう。
自分こそを最大の資本にせよ
「勝利の女神は行動した人間にこそ微笑む」
ここまで述べてきた考えは、本書が長年読まれ続けるだけあって、非常に本質的で不変の真理です。
ですが、実際に行動に移さなければ、頭に残っているだけで何も変わりません。
・支出管理を行う
・投資を始める
・金融リテラシーを身に付け、詐欺に注意し、甘い誘いには乗らない
・住まいの条件を定めて、満足感の高い住居を選ぶ
・老後資産の形成のため、つみたてNISAやiDecoなどを活用する
関連書籍やブログ、YouTubeでも解説動画がたくさん出ていますし、私が書いているこのブログでも役立つ情報を発信しています。
これらを参考にするだけではなく、実際に行動していくことが最も重要です。
行動力に自信がないという方は、「行動力」に関する記事も書いていますので、参考にしてみてください。
今の時代でも通用する不変の真理
この本を読んだ私の感想ですが、この本で書かれている考えは「今の時代になっても、まだまだ通用する不変の真理だな」と感じました。
私もお金に関する書籍はたくさん読んでいますが、先取り貯金、支出管理、投資、金融リテラシー、お金の使い方、行動力といったところは、最近出版されているお金の本に必ず載っている内容です。
YouTubeのバフェット太郎さん、両学長、税理士の大河内さんなども、必ずこの不変の真理に基づいた行動を行っているように思います。
手法は時代によって違えども、その根底となる考えは100年経った今でも、十分通用する内容であり、その点がこの本の凄みといえるのではないかなと思いました。
まとめ
今回は『漫画 バビロン大富豪の教え「お金」と「幸せ」を生み出す五つの黄金法則』のレビューでした。
100年前に書かれたとは思えないほど、現代の私たちにも通じる考えが多く、これこそがお金の不変の真理なんだなと感じることができました。
物語はこの7つの教えが紹介されたあと、主人公がお金を増やす旅に出ることになり、詐欺や事業の失敗でお金を失うことになるものの、7つの教えからさらに本質に迫った「5つの真理」について解説されています。
そして後半部分では「働く意味」や「幸福論」といった「幸せ」についても解説されています。
途中にアッシリアとの戦いシーンや、現代で借金を抱えたもう一人の主人公がお金の真理を学び、借金を返して離婚した妻と子どもと復縁するといった、ストーリーもしっかりある漫画なので、非常に楽しみながら読むことができます。
100年経っても通用する「お金の真理」を学ぶことで、現代の私たちがお金に困らない生活を送るきっかけになると思います。
もしお金で困っていることや悩みがある方は、是非一度読んでみてください。
では、今回もここまで読んでいただきましてありがとうございました。
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